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海女を追いかけた先につかんだ、海からの視点。自らの立つ位置を想像しなおす。

山内光枝 YAMAUCHI Terue

映像、写真、ドローイング、版画、インスタレーションと、毎回その作品の形を変えてきた山内光枝のこれまでの作品を一言で語ることは困難だ。しかし、山内はいつも自分の身体をまるごと使い、まさに体当たりで場の記憶や痕跡を探って、この世界と自身との距離を測るような作品を発表してきた、と言うことは可能だろう。
数年前、山内は新聞に掲載された昔の海女たちを捉えた写真を目にした。凛としたその姿に強く惹き付けられた彼女は、埋もれつつある海と人の歴史そして現在を執拗に追いかけ、語り合い、生活を共にし、そして自らも海に潜る術を習得し、海女たちの生き様を身体でつかみ取ろうと奮闘する。海を渡り、海に生きる者は、世界とどのような関係を取り結んでいるのか。今回、山内がこの数年の間継続してきたリサーチの成果が、映像インスタレーションの形を得て、私たちの細胞に呼びかける。

1982年福岡県生まれ。2003年キングストン大学 (英国) ファウンデーションコース修了、2006年ゴールドスミスカレッジ/ロンドン大学 (英国) BAファインアート卒業。2013年チェジュ・ハンスプル海女学校 (済州島) 修了。
近年の主な個展に、2010年「せかいの残り香」(共同アトリエ・3号倉庫、福岡)、2012年「ムルテ」(mujikobo、横浜)、「ワタのもり」(ギャラリー58、東京)、2013年「嗚呼-海の女と水脈をめぐる旅-」(konya-gallery、福岡)がある。近年の主なグループ展に、2010年「Summer Open 2010」(BankART Studio NYK、横浜)、2011年「Communicus–WATAGATA Arts Festival」(福岡アジア美術館、福岡)、2012年「GARDEN 写真→映像」(名ヶ山アジア写真映像館周辺、越後妻有、新潟)、「VOCA2012- 新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京)、「NET-CO, WATAGATA Arts Festival 2012」(アーカイブセンター、釜山)、2013年「Landings, The World Turned Inside Out, Witte de With」(コンテンポラリーアートセンター、オランダ)がある。

YAMAUCHI Terue
1982 Born in Fukuoka, Japan
2003 Foundation Studies in Art and Design, Kingston University, UK
2006 BA (Hon) Fine Art studio practice and critical studies, Goldsmiths College / University of London, UK
2013 Jeju Hansupul Haenyeo School, Hallim, Jeju Island, Korea

http://terueyamauchi.blogspot.jp/

  • 嗚呼 / 소리|First Cry|2012-13

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  • 潮汐 / 물때|tides|2011|video still (3′30″ loop)

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  • ワタのもり – ごつごつとしたたくさんのものたち|WATA – Mass|2012

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